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コラム本文

 

一人の相続人からの預貯金払戻し

 

Q 先日、父が亡くなりました。遺産は銀行の預貯金の1,000万円だけです。相続人は、私と姉の二人ですが、姉とは、疎遠であまり関係が良くありません。私一人の手続で、銀行から私の法定相続分の500万円の払戻しを受けることはできますか?

 

A 結論から申し上げますと、あなた一人では、銀行から払戻しを受けることは難しいでしょう。
 相続人はあなたとお姉さんの二人ということですので、確かに、あなたの法定相続分は2分の1の500万円になります。そうすれば、あなた自身が銀行に行って、あなたの法定相続分の500万円のみを払戻請求をすることは、お姉さんの権利を侵害しないので、銀行から払戻しを受けることができそうに思えます。しかし、細かい説明は省きますが、銀行の窓口実務では、相続人全員の署名・実印(印鑑証明書が必要)のある払戻請求書や遺産分割協議書を求められることが原則です。よって、お姉さんと遺産分割協議を開き、双方納得の上、署名捺印をすることが必要になります。
もし、お姉さんと協議が整わないようであれば、家庭裁判所に調停を申し立てることもできます。この調停がまとまればその調停証書をもって、銀行の預貯金の払戻しを受けることができます。
また、銀行に対して2分の1の払戻しを求める裁判を提起するという方法もあります。

 

 

まとめ
 金融機関は、例え法定相続分でも、一人の相続人からの払戻請求には応じません。相続人全員の署名捺印のある遺産分割協議署、調停調書などが必要になります。





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