コラム本文
相続手続(遺産分割の協議)
Q 遺産分割の協議を行いたいのですが、どのような点に気を付けて行えば良いでしょうか?
A 故人が遺言書を残していれば、その遺言の内容にしたがって、遺産を分割していきますので、原則、遺産分割協議は必要ありませんが、遺言書がない場合は、相続人全員で遺産分割協議を行い、相続財産をどのように分割するのか話し合う必要があります。この協議では、法定相続による割合で分割することももちろん可能ですが、相続人全員が納得していれば、自由に相続財産を分割することが出来ます。例えば、配偶者と二人の子供が相続人の場合、法定割合での分割だと、配偶者2分の1、子供はそれぞれ4分の1となりますが、相続人の三人に異論がなければ、配偶者一人にすべての財産を相続させることも可能です。
注意点としては、すべての相続人が協議に参加しなければならないと言うことです。もし、一人でも相続人に抜けがあれば、その分割協議は有効なものとは云えず、再度、遺産分割協議をやり直さなければならない可能性があります。ただし、相続人全員が一堂に会して協議を開く必要はなく、電話や手紙などでのやり取りでも構いません。
そして、この協議で決まったことを遺産分割協議書という書面に残します。書面の作成方法ですが、特に決まった様式などはなく、誰の相続財産をどのように分割したのか、明確に内容がわかれば問題ありません。
最後に、協議が成立した証として、遺産分割協議書に相続人全員が署名をし、実印により押印します。
まとめ
遺産分割協議は、必ず相続人全員で行い、各相続人が署名し、実印により押印することが大切です。