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Vol.87 遺産分割協議の際の自宅不動産の評価方法
Q 遺産分割協議をしようと思いますが、自宅不動産の評価はどのようにすれば良いのでしょうか?
A 遺産分割協議の際の自宅不動産の評価方法は、固定資産税評価額を使う方法、路線価(又は倍率表)から算出する方法、不動産事業者に査定をしてもらう方法、不動産鑑定を依頼する方法などいろいろありますが、相続人間で争いがなければ、どの方法も用いても構いません。
固定資産税評価額を使う方法は、固定資産税評価証明書の評価額を不動産の評価額とする方法です。この方法は、評価額がはっきりとした金額で記されていますので、とても簡単です。一般的に実勢価格より、評価額の方が低くなる傾向にあります。
路線価を使う方法は、毎年国税庁から発表される路線価(又は倍率表)を使い、不動産の評価額を算出する方法です。この方法は、算出のために計算が必要です。
不動産事業者に査定をしてもらう方法は、売却を前提として、地元の不動産事業者に査定を依頼し、その査定額を評価額とする方法です。数社から査定をとって平均化すれば、より実勢価格に近付くでしょう。
不動産鑑定を依頼する方法は、不動産鑑定士という専門家に不動産の鑑定を依頼し、評価額を算定してもらう方法です。この方法が一番正確な評価になると思いますが、不動産鑑定士へ支払う報酬が必要となります。
まとめ
遺産分割協議の際の自宅不動産の評価方法は、いろいろありますので、相続人間で話し合って取り決めましょう。ただし、相続税の申告の際の不動産の評価とは、異なりますのでご注意ください。